ソムリエ 秋山周司

Osteria da K.[kappa]

ソムリエ 秋山周司

─就職した経緯について聞かせてください

ソムリエとしての新しいスタート

鮨よしたけの親方とは、私の父の代から交流がありました。私が20代の頃で、親方の店も六本木にあった時代です。父が経営するイタリアンの店で私も働いていて、そこに親方がきてくださっていて、自然と交流が深まってお付き合いさせてもらっていました。その後、親方がお店を移転されたり、私も別の店に勤務したりということでしばらく間があいたのですが、ある時に再開したんです。その時に、ソムリエを探しているからとお誘いいただいたことがきっかけで入社しました。決めた理由は、親方の人柄を存じ上げていたこともありますが、選定できるワインの幅も広がって勉強もできるし、色々なワインを試せる機会が増えることは大きかったと思います。

─ソムリエとしての仕事について

お客様と料理人を繋げる

ソムリエの仕事というのは、お客様と料理人を繋げる役割だと思っています。当然ワインの説明をしっかりできないといけないし、お客様が要望しているワインを提供できることが大事です。一方で、少し違った角度で、こういうワインの合わせ方もあるんだという意外性のあるものをお出しすることもあります。たとえば、当店の定番メニューのウニの冷製トマトソースには、普通ウニだと白ワインを合わせがちですが、トマトが入っているので軽めの赤を合わせると美味しい、というような提案です。おすすめして喜んでいただけるとやはり嬉しいですし、料理に合わせたワインを考えることは、その時その時で発見もあって楽しいです。

─仕事で大切にしていることを聞かせてください

お客様にリラックスして食事を
楽しんでいただける接客

お客様とのコミュニケーションを大事にしています。当店は、どちらかというとカジュアルにイタリアンを楽しんでいただくお店なので、かしこまらず、お客様が緊張しないような雰囲気作りを意識しています。また、お店のよさを伝えたり、イタリア料理やイタリアワインの楽しさを伝えられるような接客が大切だと思っています。イタリアワインの魅力は、バリエーション豊かな所です。海が近いイタリアには多種多様なワインがあります。料理に合わせて、お客様がご存じないような品種のものもお出しできるので、イタリアワインのおもろさ、豊かさを楽しんでいただきたいという想いでご提供しています。

─仕事のやりがいについて聞かせてください

ワインでお客様の表情が変わる瞬間

選ばせていただいたワインが、お客様の要望と合ったと感じた瞬間です。料理の美味しさを邪魔せずに、お互いに高め合っていけるような選び方をするようにしています。お客様から「美味しいね」と言っていただいて、銘柄のお尋ねがあったり会話が弾みますし、お客様の表情が明るくなるんです。それが一番嬉しいですし、この仕事をやっていてよかったなと思いますね。

─親方・吉武正博について

探究心にあふれる料理人

食に対する探究心は本当にすごいと思います。色々なジャンルに興味を持たれているので、他店で食事をする時でも何か気づきがあればその店のシェフに質問をされたり、自身の料理に活かそうと常に学びを大切にされているように感じます。同じように学びに熱意がある方や、料理を追求したいという方には、知識、経験の上でも得難いものがある職場なのではないかと思います。